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『【W211】冷えた朝だけエンジンがバラつく…「まだ走れる」状態からインマニAssy交換を決断された理由』

namura3
6 日前
読了時間: 4分

おじさん整備士の工場がある京都府宇治市。

源氏物語、お茶の香りがよく似合う、風情のある町です。

十五がすぎ、朝晩も冷え込みとともに、

清宵「十三夜(欠けた月」がそろそろかなと

お月さんを見上げる、また、栗のお菓子もおいしい季節ですね。


「朝一番、エンジンをかけた時だけなんだかエンジンの回転がバラつく…」

今回お預かりしたのは、メルセデス・ベンツ Eクラス(W211)。 症状を確認すると、エンジンが完全に冷えている時(冷却水温40℃未満)にのみ、エンジン不調が発生するというデリケートな症状でした。


診断機(TEXA)を接続し、チェックランプの原因を探ります。

このような症状の場合、車種専用のパラメータを見るよりも「グローバルOBD」のデータモニターでリアルタイムに監視する方が、数値のブレを正確に捉えられます。

数値を追いかけると、ショートトリム(短期燃料補正)が「−15前後」を示していました。

一度コードを消去すると不調は一時的に収まりますが、左右バンクともにほぼ同じパラメータを示していることから、ある一つの仮説を立てました。


🔍 ツールを駆使した「目に見えない漏れ」の特定

まずはスモークテスターを投入し、吸気系(二次エアー)の漏れを視覚的にチェック。 しかし、外気(フレッシュエアー)の大きな吸い込みは反応しません。

そこで次に、可燃性ガス(パーツクリーナー)を用いたリークテストに切り替えます。 すると、補正数値が「−25」へと大きく反応!

この結果から、「インテークマニホールド内のタンブルフラップ(可変吸気弁)軸付近など、PCV系の超微小な隙間からの吸い込み」という仮説が見事に一致しました。


診断結果をお客様へご報告いたしました。

「不具合は起きていますが、現時点では初期段階です。まずはPCVやEVAP(蒸発ガス)系統のエア吸い込み対策だけで様子を見る方法もありますし、経過観察でも走行は可能です」と、現状の選択肢を正直にお伝えしました。

するとオーナー様からは、 「気持ち悪い状態で乗りたくないし、愛着もあるから、この際インマニAssy交換も含めてしっかり直してください!」 という、お車への愛情溢れる英断をいただきました。


インテークマニホールド脱着
インテークマニホールド脱着

インテークマニホールドを脱着


スルットルバルブ洗浄
スルットルバルブ洗浄

取り外し時の同時作業。

スロットルバルブの洗浄


学習
学習

洗浄後は必要な学習も実施しています。


インテーク系洗浄
インテーク系洗浄

これも同時作業。

インテークまわりクイック洗浄。泡のキャブレータクリーナーが便利です。

それなりにきれいに気持ちだけ。

組んだあとに洗浄剤が燃焼室にはいって失火コード。焦りました。


インテークマニホールド
インテークマニホールド

インテークマニホールド交換。取引先より優良社外品の対策品を供給してもらいました。

お財布にもやさしいです。その他、PCV系とか同時交換部品も主に優良品を使用しました。


フォルトコード
フォルトコード

完成後のフォルトコードの確認。


オーテル DS708
オーテル DS708

ですが、ここで終わりではありません。 「冷間時のみ発生する」という症状の性質上、本当に治ったかを証明するため、診断機(DS708)を載せて高速道路を含む約200kmの実走行テストを実施。

刻々と変わる走行データをモニタリングし続け、どのような状況でも一切不調が出ないことを確認いたしました。




🛢️ オイル選定にも「V6エンジン構造」を意識したこだわりを

修理・組み付け完了後は、エンジンオイルとオイルフィルターの交換も同時に実施しました。

指定規格(MB223.51/229.51等)を満たすのはもちろんですが、今回はオイルの選定にもひと工夫。

通常であれば5W-30の標準的な適合オイル(フックス等)も選択肢に入りますが、このV6エンジンは構造上、クランクシャフトに偏荷重(いわゆる“すりこぎ運動”)のような応力がかかりやすい特徴があります。

そこで、高温・高負荷時でも強靭な油膜を保持できる「HTHS粘度(高温高剪断粘度)」が高い『Unil Opal(ユニルオパー) フューチューラ』をチョイスいたしました。

ただ油量を合わせるだけでなく、「エンジンの構造特性」や「長期的な保護」まで見据えて油脂類を選ぶ——これもお預かりした愛車に対する、おじさん整備士なりの考え方です。


今回の入庫から納車まで、二週間程度のお預かり。朝一番の冷間時の五分間が勝負の、整備時間、確認、試運転、そして確認。お時間をありがとうございました。


おなじように、ひと手間を惜しまない整備士に敬意を表します。



京都府宇治市槙島町の「なむら自動車」では、メルセデス・ベンツをはじめとする輸入車・国産車の故障診断やメンテナンスを承っております。 「警告灯が消えない」「特定の条件下だけエンジンの調子が悪い」など、他店で原因が特定できなかった症状もご相談ください。

📍 南村自動車工業株式会社(なむら自動車) 京都府宇治市槇島町五才田2-3

📞 0774-22-3536


 
 
 

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